第一章

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「ねえ、明日さ夏祭り行かない?」 二人きりの教室、そんなことを急に朝華沙紀(あさかさき)は言い出した。 「それはかまわないけど、二人でか?」 そうだよ、と頷く。 沙紀とは、四月に起きたある出来事から友達になり、約三ヶ月がたつ。その四月に起きた出来事については、僕も彼女も思い出したいようなことはないだろう。 朝華沙紀は、とてももてる。アイドル顔負けのかわいさに、凛とした性格で、男女共に人気だ。まあ僕も彼女に片想いしている男の一人だ。この三ヶ月、ずっと好きだったし、これからも好きだろう
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