2人が本棚に入れています
本棚に追加
「それは普通に考えて、デートのお誘いだと想います」
僕の部屋のベッドに座る、妹の輝来(きら)に、今日のことを話してみたら、きっぱりと言われてしまった。
いいですか、と輝来は続ける。
「女の子が二人で遊びに行こうなんて、好きな人か、気になっている人にしか言わないんですよ。それに、明日の夏祭りっていったら…ああなるほど、そういうことですか」
「輝来!!お前まさか…男をどこかに、さ、誘ったりしたことあるのか!?」
「そんなの、あるわけないじゃないですか。好きな人なんていませんしね」
心から、心から安心する。
「ところで兄さん」
「なんだい、輝来♪」
「明日の花火大会、登さんと二人で行きたいんですが、登さん、明日ご予定ありますか?」
「お前あいつのこと好きなんじゃねーか!!」
しかも、好きな人いないって嘘もつかれた 僕のあのハイテンションな『なんだい♪』を返せ!!
「もちろん冗談ですよ。兄さんは相変わらずシスコンですね」
それに登さんはライクスキーであってラブスキーではありませんしね、と付け足し、クスクス笑う。
最初のコメントを投稿しよう!