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「はぁ… 。山田とは幼なじみなんです。山田には一つ下に弟がいるんですけど、弟は中等部から入ったのですが、山田はずっと公立の学校に通ってたんです。
高等部に途中編入したのが、一年前…。山田の父親が山田の身の安全を考えて、この学園に入れたんです」
「身の安全…?」
「俺も詳しいことは知りません。ただ、山田が発表したモノが闇市場で重宝されるような… 人体に悪影響を及ぼす危険物だったそうです。
本人は全く知らないのでしょうがね。その才能を買って、山田を引き入れようとする組織が後を絶たず、山田の親父さんも世界中を飛び回る考古学者。…悩んだ末、山田の意思に関係なしにこの学園に入れたんです。」
へ、へぇー…
二人の顔は引き攣っていた。
「…俺も山田をこの学園に入れるときに会った山田の父親に話を聞いただけで、詳しくは知らないんです。ただ、奈桜(ナオ)のことを宜しくお願いしますって…。そう頼まれたんです」
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