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「各自練習初めていいから、素晴らしい演奏聞かせてね!ちなみに私たちはちょっとした準備あるから頑張っててね―!」
先輩達は、そう言うとホントに出ていってしまい僕たちは仕方なく自習をすることになってしまった。
楽曲は、『ジュピター』と言うものだった
言わずと知れた名曲だ
僕も何度か演奏したことがあるから比較的簡単に練習ができた
~数時間後~
「一年の諸君!練習終わったー!?」
突然扉を開き入ってきたのは部長だった
「もちろん出来てるよねー?、じゃあ移動するからついてきてね!」
そう言うと先輩はすぐに部室から出ていってしまい僕たちはあわててついていった
「じゃあ、そこにある椅子に各自座って―、パートは、ちゃんと分けてねー」
僕がいまだに席につけずうろうろしていると、舞と言う名前の女の子がもう席についていて、僕も隣に座ることにした
「それじゃ、始めるよ!」
そう先輩がいった瞬間、スポットライトが僕たちを照らし、先輩が指揮を始めた
最初はみんな緊張していたのかイマイチなメロディーが流れていたが、序次にしっかりとした旋律へと変わっていった
もうすぐ、フレートのソロパートがやってくる
二人だけで上手くこなさなければいけない
しかし、いざソロパートが始まると舞の方は、上手く吹けないのか音がだんだんと弱々しくなっていった
なんとかフォローしようと軽くリズムを刻みながら舞の方に視線を移す
僕に負けたくないのかだんだんと音が良くなっていく
そして最後は全員でフィナーレを飾り演奏は終了した
部活の仮入部が終わりちゃんとした入部の手続きを終わらせて、僕は、廊下を歩いていた
「ちょっと、そこの夏樹とか言うの!止まりなさい」
僕を呼んだその声は、舞のものだった
「あ、この間は本当にごめん、それで何かよう?」
「さっきの演奏、…その…ありがとう…」
ん…?最後の方は口ごもっていてよくわかんなかったな…
「う、うん、じゃあまたね」
そう言って僕は家へと帰っていった
ちなみにしばらくして僕らの演奏した曲の入ったお昼のBGMに流れていた
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