バカ王子とツンデレ姫

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そう言うと刀と上着を持つ。 「…電話して眼鏡かチャイナに来てもらえ…。」 その場を出て行こうとする土方。「…待てよ…逃げんのか?敵前逃亡は士道不覚悟なんだろ?」 銀時がゆっくり起き上がると土方を見る。 「…俺を辱めた責任取りやがれ!」ふんぞり返って足を組み土方を睨み付ける銀時。 「辱めたって…。」 土方が苦笑する。 「…あんなこと…お前にしか…させねぇんだからな…。」 顔を赤らめてそう言う銀時。 「…銀時…。」 照れたようにプイッと顔を背ける銀時。土方はフッと微笑むと銀時の傍にかしずくように座ると手を取る。 「…先程のご無礼お許しを…姫。」そう言うと銀時の手の甲にキスをする。銀時がカァァと赤くなり顔を逸らす。 「……バカ王子。」 ボソッと言うが顔は笑っている。「…?何か言ったか?」 銀時が首を振ると自分の隣をバンバンと叩く。 「…も、いいから…座れ。」 土方が隣に座るともたれ掛かる。「…眠くなったから寝る。起きるまで…そのまま居ろ…いいな?」土方が頷き銀時の肩を抱く。ゆっくりと目を閉じる銀時。 やがて安らかな寝息を立てる。 「…おやすみ。」 寝顔の唇に軽くキスをすると眠る銀時を優しく抱き締めた。           (おわり)
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