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「な…に…。このおっきな門。」
私、佐々木舞は今日からこの私立鳳凰高校に通う。
超有名なお金持ち学校。
私の家は取り分けお金もちと言うわけでは無いが、父親は中小企業の社長をしていて、決して貧乏と言うほとではない。
でもうちの収入では鳳凰は無理だから、頑張って勉強して特待生になり、授業料は免除となった。
今日は入学式。
私は今、門の前で立ち尽くしている。
有り得ない大きさの金の門。
その両端にいる警備員さん。
続々と門の中に吸い込まれていく、いかにもお嬢さんやお坊ちゃんと言った生徒たち。
しかもみんな門の前まで車。
ベンツ、ベンツ、ロールスロイス、ポルシェ、ベンツ、フォルクスワーゲン。
全部外車なんですけど。
「来るとこ間違えたかも…。」
肩を落として門に向かう。
警備員さんに挨拶をして一歩踏み入れようとした瞬間。
キャー!!!
と黄色い声が聞こえてきた。
お嬢様でもこんな声出るんだ、と感心しながら声がする、門の外を見る。
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