隣の子猫

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「あのぉ~」  ・・・ん、誰だよ・・・ 俺は反応するのがめんどくさいので体を起こさず、顔を隠す。 「あのーっ!起きてください!」  っちょ・・・ 俺は強く体を揺さぶられる。乱暴だなおい。声からして女子生徒だと言うことがわかる。  ったく・・・誰だよ・・・ 仕方がなく、体を起こす。 「・・・えっ」 「? どうかしましたか?」 俺は目の前の女子生徒をみて驚いた。思わず声が漏れたのに対して少女は不思議そうに首を傾げて反応する。  すごく、似ている・・・ツインテールだけど。目付きや背の高さとか・・・ 「あのぉ~、どうかしましたか?」 女子生徒が再び尋ねてくる。 「いや、ただ俺の知ってる奴にかなり似てると思っただけ」 「そうですか・・・あっ、入学式はじまりますよ!」 女子生徒は慌てて言う。俺はゆっくりと立ち上がり教室の出口へとゆっくり歩いていく。 女子生徒は小走りで俺の横までくる。 「服装だらしないですよ。ネクタイ持ってきましたよ」 女子生徒は俺にネクタイを渡す。俺は受け取ってポケットに突っ込む。 「・・・ネクタイしたほうがいいですよ」 女子生徒は言ってくる。 「いいの。しなくて」 「いや、駄目だと思います!」  マジでしつこいな・・・てか誰だよ。 俺はちょっとイラつき睨みつける様に女子生徒を見る。 「うっ・・・」 女子生徒は怯えて顔を伏せる。  何だ。この罪悪感・・・ 「・・・睨みつけて悪かったな」 「・・・こちらこそ、まだ自己紹介もしてないのにごちゃごちゃ言ってすみません」 女子生徒はそう言って顔を上げると笑顔を作った。
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