342人が本棚に入れています
本棚に追加
────数十分前
パチッ
女の意識は急に覚醒した。
女は軽い混乱に見舞われていた。
ここはどこ?
私は……
女の思考が回復しかけた時、
「気分はどうですか~?」
急に真横から声が聞こえた。女は驚き、声のした方へと顔を向けた。
するとそこには、金髪の男が居た。白い服を着て、頭には光るわっかを乗せ、背中には白い翼を背負っている。
「……え?」
女はいろいろと混乱してしまい、それしか言葉がでてこなかった。
「まだいろいろと混乱中かな?少し落ち着くまで待つから、落ち着いたら言ってね。」
金髪の男は女の様子をみて察したのか、そう言って女に紅茶を差し出した。
「あ……有り難うございます。」
女は一言そう言うと、紅茶に口をつけた。
そうだ。落ち着こう。私はそもそもなにが起こってこんなところにいるんだ?
………………
あぁ、そうだ。確か、私は夜にコンビニに行こうとして……………行こうとして……………?
なにがあったんだっけ?
あれ?そこから思い出せない。……………あれ?
「………少しは落ち着いた?」
女が紅茶に口をつけたまま固まっていると、男が話しかけてきた。「あ……はい。でも……」
「う~ん……何か思い出せないことでもある?」
女の言いたいことを又もや察してくれたのか、男がそう女に聞いた。
「コンビニ……私、コンビニに行ったはずなんです。でも、家を出てから何が起きたかわからなくて……」
女は不安げに男に言った。
「あぁ、成る程。う~ん……これはちょっとショックなことだろうしなぁ…」
男は納得したように頷いたあと、眉間にシワを寄せて考え出した。
「なにか、知っているんですか?知っているなら、教えてくれませんか?」
女は男に懇願した。
なんだかスッキリしないこの感じの理由をどうしても知りたかったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!