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「まず、私はある理由から、君の様な人間…要するに天命を果たせなかった人間をここに連れてきて、普段ではしないことをしていた。さっき、呪いをかけると言っただろう?でも、ここに連れてくることは殆ど無いんだ。
まぁ、赤ん坊とかぐらいかな。
それ以外は別に神が呪いをしなくても、ある程度の効果はでるからね。
そして、ここに連れてきた人間で私の提示する条件に合う人間を探していたんだ。」
「……条件?」
女が口を挟んだ。
「うん。条件は3つあるんだ。
1つ、私に気に入られること。
2つ、常に冷静さを兼ね備えていること。
3つ、ファンタジー好きであること。
この3つだよ。
そして、これを見事にクリアした人間、それが君ってこと。」
「………はぁ。」
女は気の抜ける返事を返した。
「うんうん。それでね、さっき、“ある理由”って言ったでしょ?
それが本題なんだけど……
実は、私の息子がファンタジーにハマってね。
異世界を旅したくなったらしく、どうしても行くと言って聞かないんだ。」
神は苦笑しながらそう言った。
……………
神様って子供いたんだ……
まぁ、あまり突っ込まないでおこう。←
「異世界を旅……ですか。」
「うん。でも、親としては心配でしょう?一人息子をそんな旅に行かせるなんて。」
へぇ~…
一人息子なんだ……
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