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「……それで?」
女は、なんとなくこの後にくるであろう言葉を予想しながら神にそう聞いた。
「それでね、君に息子と一緒に旅をして欲しいんだ。」
はい、予想通り。
てか、この流れ的にそれしか無かったしね。
最初はチート転生パターンかと思ってたけど、まさか息子と一緒に旅してくれと言われるとはww
でも……
「何故ですか?」
女は疑問をぽつりと口にした。
「何がだい?」
「仮にも神様の息子ならば、わざわざ人間と旅しなくても、大丈夫なんじゃないですか?」
神様の息子ならなにかしら立派な能力は持ってるはずだ。女はそう考えた。
「う~ん……実を言うとね?息子自体の能力にはなんら問題は無いんだ。見事に私と妻の能力を引き継いでくれたからね。」
「なら……」
女が何か言い掛けた時、
「でもね…………」
神が女の言葉を遮り、
暴走した。
「……心配じゃないか!!!!いくら神の私の子供だからと言って、不死ってわけじゃないんだよ!?そりゃ、普通よりちょっと大分頑丈かもしれないし大分強いかもしれないけど、それでも何があるかわからないんだよ!!??異世界に行ってしまったら監視することも出来ないし、何よりも人間って恐いんだよ!!!???人のいい顔しながら普通に人を騙すんだよ?!……恐ろしい!!!!もし万が一息子がそれで精神的ショックを受けて倒れてしまったらどうするんだい!?そりゃいつかは後を継いでほしいから外部から刺激をうけるのは良いことかもしれないけど………!!!!!でも、親が子供を心配して何が駄目なんだぁーーー!!!!!!」
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