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青空に舞う桜の花びらは、産まれる様に、終わりの様に落ちて行く。 始まりのキラメキと終わりの美しさが、名残惜しく澄んだ春の空気に舞い踊る。 「オイ!聡テメー気持ちイイ目して落ちそーになってんじゃねーよ」、桜の舞い散る美しい公園に、乱暴な若者の声が響いた。 見た目では18才前後だろうか?大柄で赤い髪、普通に歩いていれば、前から歩いて来たものが道を譲るような風貌だ。 その若者は大声でそう言うと、聡の寝ているベンチを揺さぶりながら「オメーが寝ちまうとツマンネーんだよ!」また騒ぎ立てる、まるで少し甘えの入った駄々っ子だ、「ウッセーな!」静かにベンチに寝転んで桜が舞い踊る青空を見ていた聡がガバッと上体を起こした。 髪は金髪、鋭い眼で邪魔者を見据える、体は明らかに騒ぎ立てている方より小さいが、殺気に満ちた雰囲気は騒いでる駄々っ子より格上だとハッキリ感じる事ができる。 この2人は幼い頃からの所謂腐れ縁で、幼い頃からしての問題児、幼稚園では3人の児童の乳歯を折り、小学校では他の学校の生徒ともめた挙げ句、相手の学校に乗り込み生徒数人に怪我を負わせ、教員が捕まえにきたら逃げ回り、校長室に消火器を撒いて帰ってくる始末。事が公になり自分たちの処分を恐れた、相手側の【中学校】は仕方なく黙殺した、事の発端が自校の生徒の行いに起因していた性であろう。 高校は2人とも中退しているが、中学高校のこの2人の活躍?振りは筆舌に尽きる。 聡と伸司この辺りで【サトシン】のコンビ名を知らない者はそうはいないだろう。
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