医大生

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「もう、そろそろ時間だよ。」 「あと少し。ねぇ、いいでしょう?」 自分に向けられる満面の笑み。抵抗できる力はない。 「仕方ないね。五分だけ。」 己の甘さに苦笑い。 せがまれて連れてきた場所は、この辺りで評判の薔薇園。 今を盛りと咲き誇る花たちは芳香を漂わせ、視覚ばかりでなく嗅覚までをも支配する。
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