おちょうしものとそうけん。

3/4
前へ
/24ページ
次へ
  「ビヨールからも何か言ってやってくれよ!」 「よしわかった。 陛下……」 「むぅ……なんだ?」 「行くのであればヴァラルを連れて、お土産も持って帰って来て欲しいです」 「よしわかった。行くぞヴァラル」 「裏切ったなビヨールゥ! って……お前ストーンファングの鉱石受け取りに行ってたはずだろ!」 「ああ、向こうは指揮団長に任せて眠いから帰ってきた」 「ふざけんな~!」 「ほら行くぞヴァラル。 早くしないと売り切れてしまう」 「何がですか!」 「じゃあ私はもう一眠りしてきますんで」 「まてビヨール!まだ話は…って陛下!?」 「早く行くぞ」 「そんな!無理やり襟を掴んじゃ…! らめぇぇえぇ~!」        ※ 「で、やっぱりこうなるんですよね」  両手一杯と荷車山盛りに土産物を運びながら愚痴をはくヴァラル。 「だから余も半分持つと言っておろうに」 「ダメですよ! 陛下にそんな事はさせられません!」 「……すまんな毎回お前を付き合わせてしまって」 「い…いえ!そんな事は」 「……少し前まで、ここ一帯は戦火にさらされ、村人は恐怖に震えていた。 それをお前達の力で村を救った、お前も覚えているだろう?」 「はい、今でも鮮明に」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加