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沖田さんは近藤さんを慕っていて、ずっとその後ろを一緒に歩いていきたいと思っていることには気づいていた。
それが沖田さんの幸せなのだ。
その為に、少しでもお手伝い出来るならそれでいい。
私の運命がどうなろうともすでに覚悟は出来てる。
私は伏せられていたポラロイドカメラのフイルムを畳の上から拾い上げた。
フイルムをひっくり返し、少し驚いたような表情を浮かべる沖田さんと斉藤さんが写っていることを確認する。
それを幸せな気持ちで見る。
この人達を守りたい。
ずっと一緒にいたい。
私は焼き付けられたフイルムを沖田さんに渡す。
「私の世界はここで、私の運命はみんなと一緒ですよ……」
フイルムを見て驚くみんなを見ながら、その日、私はたくさん笑ったのだった……。
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