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船には新選組の皆が乗っている。
でも、その船はずいぶんと小さく、人が乗るには心もとないような感じの質素な船だった。
「じゃあな、淡雪」
そう言って原田さんが背を向ける。
「え? どこに行くんですか?」
「松坂、お前は来るな」
一歩足を踏み出したとたん、斉藤さんの鋭い声に体が硬直してしまう。
「来るなって……。ね、皆どこに行くんですか?」
「俺達は新選組だ」
「俺らの信じた道を進むんだよ。淡雪はここにいろ」
まっすぐな視線が私を射抜く。
2人は私に背を向け、船の方に歩いて行く。
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