第1章

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 たんたんと流れ行く時間。    教室の窓から見える空は今も昔も変わらない。      休み時間に浮かれるクラスメートの楽しそうな声が、今の私にはひどく遠く思える。  好きな男の子やアイドルの話。    昨日見た雑誌やテレビ番組の話。    親や先生の悪口。      今までの日常の中で慣れ親しんだ景色の中に、私だけが取り残されていた。      私はゆっくりと自分の手を開く。      そこには何もないけれど、私にだけは見える。    私が殺してしまったあの男の血が、私の手を赤く染めているのだ。      ピチャーン。      どこからともなく聞こえる水音に目を閉じる。  
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