第1章

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 楠さんは私の言葉に、瞳を閉じる。     「……そなたは私の子孫にあたる」   「え?」      突然言われた言葉に驚いてしまう。     「正しくは、私の兄の子がそなたの先祖にあたる。そなたの名は松坂。私の名は楠。五行の木の力を司る名だ」      楠さんのお兄さんが私の先祖?     「この力を持つ子孫の中で、そなたが一番相性が良く、力に目覚めていなかった。そのおかげで私はそなたに干渉することが出来た。だから死ぬ間際、力を使ってそなたの魂を呼んだのだ」      私と楠さんの間に関わりがある。    しかもあの力繋がりで!     「じゃあ、あの力を使いこなせるの?」   「……ああ」      一番求めていた答えを聞いて、心が揺さぶられる。  
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