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彼女が悪い訳でもないのに不平不満ばかりが出てくる。
『♪~♪~♪』
彼女の携帯電話が鳴る。
嬉しそうに電話に出る彼女を見て、やっぱり、嫉妬をしてしまう。
『は~い~♪お待ちしてました♪どうぞ、上がって♪上がって♪』
(相手の人にかなり惚れてるんだろうな。)
女『紹介するね。この子が私の友達で事情があって一緒に住んでいる奈々だよ。そして、こっちの背が高くて老けている方が直哉くんで、あっちのモッサリしてる方が春人さんだよ。』
私『初めまして。奈々です。』
私はかなりぶっきらぼうに答えてしまった。
は『初めまして。春人です。初対面なのに、いきなり、お家に押し掛けてすみません。』
な『初めまして。美和さんはいつも、お世話になっております。直哉です。』
直哉と美和は、二人で目で合図を送っていた。
(そっか❗美和が電話をしていた相手は、直哉なんだ。美和にとって、先輩が直哉なのか春人なのか、イマイチよくわからないけど、美和が言いたくないんだったら、そのままでいいや。どうせ、今晩だけだし。)
み『ねぇ。材料を買ってきてくれた?』
な『はい。これでしょう?キッチンを借りていい?』
み『いいよ。私がやるから。直哉くんは、座ってて。』
な『だったら、一緒にやらない?二人だったら、すぐに済むし。』
み『いいから、座ってて。奈々、冷蔵庫からビールを出してくれる?』
私『うん。』
(気乗りしないからかな?面倒臭い。)
私が冷蔵庫を開けると、そこには何も入ってなかった。
私『美和。何も入ってないよ。買ってこようか?』
は『それなら、もう、夜も暗いですし、俺が行ってきますよ。』
み『いいよ。座っておきなって。奈々、大丈夫だったら、すぐ近くにコンビニがあるから行ってきてくれる?』
私『うん。行ってくるね。ビールはアサヒの500でいいの?』
み『うん。それを何本か買ってきてね。』
は『俺も一緒に行きますよ。女の人、1人では危ないし…。』
(久し振りに女扱いをされて嬉しいな。)
私『本当に大丈夫ですから。座ってて下さい。』
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