7人が本棚に入れています
本棚に追加
『♪~♪~♪~♪』
携帯電話から音楽が鳴り出す。
私『はい。もしもし?』
男『おはようさん。起きたか?今、仕事が終わって今からそっちに帰るから準備して待っとけよ。後、30分くらいで着くぞ。』
私『わかった。』
重たい体を布団から体を引き摺り出す。
眠たい目を擦りながら熱いシャワーを軽く浴びる。
昨夜の仕事が夜中までかかり、シャワーを浴びても眠気が覚めない。
時間もなくなってきたから化粧は軽くだけ施す。
服を何を着ようか迷ってたら…
『ピ~ン~ポ~ー~ン~。ピン、ピン、ピン、ピンポ…ピ~ン~ポ~ー~ン~』
と、家の呼び鈴がなる。
(ヤバイ。もう、帰って来たの?)
男『早よう、開けろや。』
急かされて慌てて家の鍵を開ける。
男『何してんねん?早よう、服着ろや。』
私『……………。』
黙って急いで服を着て食事の準備をする。
(もう、いい加減、慣れてきたけど何かムカつくわ。)
少し殺意を覚えながらご飯と味噌汁を作り、それを漬物と一緒にテーブル並べた。
朝食を食べながら、
男『今日は何処に行くねん?』
私『かずさんのお祖父ちゃんとお祖母ちゃんのお墓参りに行こうよ。』
か『もう、そんな時期か?お前の誕生日は、いつも墓参りやけどええんか?』
私『良いも悪いもかずさんがいるのはお祖父ちゃん、お祖母ちゃんのお陰やしこんな時くらいしか墓参りに行かんやろ?報告したい事もあるから行くよ。』
か『報告したい事って何やねん?』
私『墓参りの後で話すわ。かずさんが少し眠ってから出発する?』
か『ええわ。今日はお前の為に1日、空けたからこのまま行くで。』
私『わかった。じゃあ、お皿を洗ってくるわ。』
食べ終わったお茶碗等をいつもより、ほんの少しだけ手早く洗った。
私『かずさん、着替えないの?』
か『軽くシャワーを浴びるから新しい下着と肌着とYシャツとスーツと靴下を出しておいてくれ。』
私『は~い。』
頭の中で何故かアンパンマンの歌が流れる。
(何処か懐かしいな。)
少しため息混じりに着替えを準備する。
(結婚してから何年経つかな?)
最初のコメントを投稿しよう!