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は『直哉を起こして、聞いてみようか?』
暫くの間、何かを考えていた、春人が口を開いた。
美和は急に笑顔に、朝食を掻き込む様に食べ、直哉を起こしに行った。
は『奈々ちゃんは、大丈夫なの?』
(その、大丈夫って、どんな意味?)
内心、ドキッとしながら平静を装い、春人に言った。
私『ここに来てから、ずっと、美和にはお世話になりっぱなしだから、たまには、美和の言う事を聞いて上げたいの。滅多に、我が儘を言わないから。』
は『本当に、それで大丈夫なの?』
春人が更に、核心をついてくるので、私はかなり動揺した。
私『私は、正直に、未だに外に出るのは嫌だし、怖い。だけど、このままでもいけないと思う。』
は『そっか…。』
春人はまた、何かを考え込む様な顔付きになった。
み『直哉さん、な・お・く・ん、な~お~や~、起きて。』
な『う~ん。』
リビングは静かだから、美和が直哉を起こす声がよく響いてくる。
は『奈々ちゃんは、どうしたらいいと思う?』
急に、話を振られた。
かなり、軽くパニックに陥った。
私『えっ❗?』
(先と、質問の内容が違う。どうしたらいいんだろう?)
私は目をキョロキョロさせながら、落ち着きなく、考え込んだ。
その間、春人は黙って、私の顔を見ていた。
私も恥ずかしかったが、春人を見つめ返した。
(………。春人さんの顔立ちって、よく見れば、凄く綺麗だな。)
考えがかなり、蛇行した。
は『でっ?どうしたらいいと、思う?』
あまりの長い、沈黙に少し苛立った春人が口を開いた。
顔は笑っていても、目が笑ってなく、凄く威圧感があった。
私『逃げててもダメだから、みんなで、出掛けますか?』
私は考えがまとまらずに、質問返しの様な形で答えを出した。
は『みんなで、行きたい所があるの?』
私『行きたい所❗?』
(そんな事は考えていなかった❗❗❗)
先よりも、更にパニックになり、落ち着きがない所ではなかった。
私『行きたい所…行きたい所…行きたい…。』
何度か、無意識に口に出した後に、パッと思い付いた。
恐る、恐る、私は春人に言った。
私『動物園…。』
春人はニッコリと笑って
は『何故?』
っと、問いかけてきた。
私『今まで生まれてから、一度も、行った事がないから。』
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