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「ひ、一つだけ……聞かせて……」
男は腰を振りながら私に答える。
「いいよ下らない質問だったら許さないよ。」
私は血だらけになった口を小さく開け力を振り絞り男に尋ねた。
「……あ、あなたは……誰ですか?……」
そう一言尋ねると男は腰の振りを激しくしながら落ちてる石を拾い振りかざし
「何だ、やっぱり下らない質問だ。」
そう言うと力の限り私の頭を殴りつけた。
まぁそっか確かに下らない質問だな。
この男が今更誰だろうが死にゆく私にはもはや関係ない。
薄れゆく意識の中で私は賢治に一言謝り、
賢治、天国で待っててね。
心でそう言い終えると私の人生はそこで幕を下ろした。
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