最後の至福

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ショッピングモールを後にして次はカラオケかゲームセンターにでも行くのかなと思い賢治の手を握って付いていった。 何故だか賢治はソワソワしている。いつの間にか手も汗で湿っぽい。 どうしたの? と思った瞬間私は賢治の落ち着かない様子の答えが理解出来た。 今私達が歩いているこの通りはラブホテル街だ。 私は気付くと顔が赤くなってしまい急に恥ずかしくなった。 それに気付いたのか賢治は私に一言 「なぁここ寄って行かない?」 賢治はホテルの入り口の前で立ち止まり私を誘う。 私は戸惑った。 賢治とはもうすでに一度してしまっている。 一度も二度も変わらないのだが私はラブホテルに入った事が一度もない。 少し考えて悩んでいると賢治はさらに私を説得しにくる。 「俺本当に友美が好きなんだよ。」 「それは私も一緒だよ、でも……これは……」 「俺達さぁこれから受験勉強でさらに忙しくなるじゃん。しばらくこうして遊んだり出来なくなる。その前に友美ともう一回したいんだよ。」 「気持ちは分かるよ……分かるけど受験が終わってからじゃ駄目なの?」 口論は続く。
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