Short Lived Letter

初めての文通

断り方が不味かったのか。
いや、あれほどストレートな方法もないだろう。
自問自答すること数十秒――
どれだけ考えても答えなんて出るはずもなく、僕は２階の踊り場から階段を下りきっていた。
そのまま靴箱まで靴を取りに行き、ふたたび校舎へと戻る。
日課が残っているからまだ帰れない。憂鬱だ。
１階の廊下を進み、校舎の外へ出る。そこには屋根がついた20メートルほどの通路があり、校舎と体育館をつなげていた。
ふたつの建物に挟まれた土地を僕の右手側に進むとグラウンドがあり、野球やサッカーなどの運動部が汗を流している。
左側の奥には赤茶色のレンガで造られた６畳ほどの花壇があった。僕は外靴に履きかえて花壇へむかう。