12人が本棚に入れています
本棚に追加
こんにちは、神谷ナオです。
突然呼び出してごめんなさい。
何か変な感じじゃありませんでしたか?
髪とか服とか大丈夫だったかな。私、ちゃんと告白できてたかな……
あの……
もしよかったら、
私と付き合ってください。
神谷ナオとは中学に入ってからの2年間、ずっと同じクラスだが、会話をした記憶がああまりない。日常的に話すクラスメイトたちとは別のグループで、向こうから話かけてくるような性格ではなく、むしろ窓際の席で本を読んでいるような大人しい印象がある。
家庭科の授業で調理班が一緒になる機会はあったが、ニンジンを輪切りにするのを手伝ったことがあるくらいだ。
もちろん暴漢から彼女を救うヒーローのような活躍をした覚えもなく、どう考えても好意を持たれるほどの接点はなかった。
最初のコメントを投稿しよう!