渇望、そして狂愛 -朱色に染まり、咲誇れ-

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それからも毎日、ロイは飽きもせずにシチューを作っては、俺に運んできてくれた。 今日もまたロイが作ってくれたシチューを頬張る。 「エド…」 「んぁ?なに?」 「今日から5日ほど…留守にするんだが…」 「へ?どっか出掛けんの?」 「……………あぁ……それで…この階にある部屋なら好きに使ってくれて構わないんだが……一番奥にある古い部屋にだけは入らないようにしてくれるか…?」 「………奥…?」 この部屋からあまり出たことのなかった俺は、この屋敷がどんな造りをしているのか把握していなかったが、ふと引っ掛かりを覚え、ロイに聞き返した。 「そう…奥の部屋にだけは入らないでくれ…」 「……なんで?」 「……………なんででもだ…いいね?」 「……………うん…?」 念を押すように告げるロイに、疑問を抱きながらも、俺は首を縦に振った。 ロイが姿を消して、2日が過ぎた。 1日目は部屋から出ずに、本を黙々と読んでいたが、流石にずっとそうしているわけにもいかない。 時間が経てば、必然的に腹も減る。 俺はベッドから起き上がり、部屋の外に出た。 大きくて、重たいドアを開けると、薄暗い廊下が端が見えないくらい延々と続いていた。天井はやっぱり高くて、よく見えない。 俺は少し怖じ気付きながらも、廊下へと足を踏み出した。  
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