家族との安らぎ

8/13
前へ
/20ページ
次へ
「賢介…ぐすっ。」 「なんでないてるんだよ。」 …。 姉貴はまだ黙ったままだ。 沈黙は数分続いたあと姉貴が口を開いた。 「あのね賢介。さっきのこと謝ろうと思って。」 は? いまどきに謝れても…という気になったがあえてスルーしておいた。 「で?」 「その…あの…学校でのことチクってごめん。」 許すわけねぇじゃん…と言おうと思って顔を見上げたら真剣な顔の姉貴がいた。 まっすぐ俺の方をみている。 女にしてはなかなかできるものではない。 「わ…わかったよ。許してやるさ。」 クスッ 姉貴の笑い声に 俺も笑いだしてしまった。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加