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10月31、ある国ではハロウィンという祭がある。まあ、それなりに知名度の高い祭だから、知っているかと聞けば、ほとんどの人が知っていると答えるだろう。
そう、ドラキュラやら魔女やらの格好をして家に押しかけお菓子をくれなきゃ悪戯するぞ、というあれだ。
しかし、日本にはハロウィンという風習は根付いておらず、10月31日は何の変哲も無い普通の日だ。
そして、俺、尾野慶介も、いつもと変わらない一日が来ると思っていた。
――ピンポーン――
来客を知らせるインターフォンが鳴り、俺はコントローラのスタートボタンを押し、ゲームを中断させた。
せっかくのいいところでゲームを止められては興ざめだ。
俺は、急な来客に少々腹を立てながらも対応するために、玄関へ向かう。
しかし、誰だろう。ここ最近、アマ○ンで何かを注文した記憶は無いし、誰か来るにしても連絡の一つくらいは寄越すだろう。
全く予想のつかないまま、俺は玄関のドアを開ける。
「どなたですか?」
ドアを開けるとそこには…
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