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小顔で、パッチリした目が特徴の可愛らしい顔が姿を現す。姉妹だから当たり前だけど、何回見ても豊川さんとそっくりだ。
胸だけはだいぶ違うけど。
「ボクの正体を簡単に見破るとは…なかなかやるね!」
「いや、あの自滅とイタイ発言と胸のペッタンコ具合を見れば誰にでもわかりますよ。」
と、心の中でだけで言っておく事にする。
なぜなら、今の発言をした瞬間、ありとあらゆる体術を叩き込まれて、病院送りにされることが目に見えているからだ。いや、病院送りで済めば幸運かもしれない。
「それより、その物騒な物どけてくれませんかね?」
そのまま、勢いで引き金を引いてしまいそうだから怖くてしょうがない。もちろん、本物かどうかなんて疑うのも馬鹿らしい気がする。しかし、相手は流さんだ。万に一も考えられる。
俺の懇願に流さんは
「それは出来ない。」
あっさり拒否された。
「何でですか!?」
「だから言ったでしょ、Trick or Treat?って。」
「あ~、お菓子くれないと悪戯すると。」
「ちょっと違うね。悪戯じゃなくて、殺っちゃう♪」
「殺っちゃうの!?」
まだ、俺の命の危機は続いていたというのか!?
「大丈夫!すぐには殺らないよ。」
「すぐにはって言葉がスゲー怖いんですけど。」
「まずは、手から始めてぇ……徐々に………グフフフ………」
「怖い!怖すぎる!じょ、冗談ですよね……?」
流さんの顔を見る。
笑顔だ。満面の笑み。何処か恍惚としており、喜々として今の状況を楽しんでいる顔だ。
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