電子手紙

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部屋に戻るとベッドの角ににうずくまっている茶色の毛玉を撫でる   「おはよう、プー」     眠たそうに茶色の毛玉が顔を覗かせる   愛犬のプー まだ一歳になったばかりの雄のトイプードル 私の唯一の家族     小さく欠伸をしてからまた丸くなり目をとじたプー   私は静かにストーブのスイッチを押し学校に行く準備をした     寝間着を脱ぎ、ロンTと短パンを履き、靴下を履き、ブラウスとスカートを履く     寝癖のついた髪を軽く解かしニット帽を被る   これで寝癖を押さえるのだ     ネクタイリボンを付け、黒のカーディガンを着て静かにリビングに向かう     後ろからはプーがゆっくり着いてきた     お母さんの財布から千円札を一枚抜き、病院の診察券を取り出した   今日は放課後、近くのクリニックに行こうと思ったからだ     キッチンに向かい、冷蔵庫からお茶をだしコップに注ぎ   炊飯ジャーから冷飯をラップにくるみ、夕飯の残りであろう野菜炒めの汁をお米に掛けた     それを持ちまたこっそり部屋に戻った     プーをリビングに置いてきて、私は部屋で野菜炒めの汁を掛けた冷たい米を食べる     寒さで爪先が痛かった   誰もいない部屋で私は静かに朝食をすました                           
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