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<―…ザッこちらはエブリスタです。>
黒板向かって右、壁に着いたスピーカーから声が流れる。
おんなの、声?
あなたの作品が契約違反云々…違反?
違反がなぜこんな所へ飛ばすことに…しかしここが作品なら。
視線を下げると夏用薄手スラックスに白い開襟、黒いパーカ。
いつもの格好だが…
「…眼鏡が無いな」
散乱したガラス片を拾い反射で己を映す。
朴訥な瞳、真一文字の口。鼻の下が少しくっきりしてる。
髪は黒いが塵のせいで一部灰に染まっている。
ここまでするか、エブリン――
「マジで、ヴォルドになったのか…」
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