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参ったな。
ぴより―ヴォルドの妹設定―は、興味無さげに本を眺めている。
「こんなんで入れ替わりとは…簡素で容易です」
「お前のスペックならば大抵は簡素で容易になるわ」
設定通りなら、ぴよりは近接に絶大なアドバンテージをがある。
正面からなら2秒で天国の門を潜れるだろう。
「後は帰れれば良いのです、どいて下さい」
「やなこった。通りたくば本を置いてけ」
余裕ぶっでスラックスのポッケに手を突っ込んだりしてみる。
畜生、策が浮かば『ドォォォォォォォン…ォォォン…ォォォン』
壁の穴から大音響が飛んできて。
ぴよりが怪訝な顔で左を向き。
それを見逃す術はなかった。
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