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父ちゃんは花火に人生を賭けていた。
空が職場だったんだ。
そして両親は、音楽みたいに響き合っていた。
言葉のない世界で、手を繋いで、見つめ合って―――
そして、生まれたあたしに名付けた名前が、カノン。
「Melodious(メロディアス)な名前だね」
唐突に。
その言葉は、無造作に。
あたしの心の真ん中に置かれた。
「メロディアス…?」
なんだろう、それ。
どういう意味?
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