第2章 17歳は、ほぼ大人と同様の。

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“Melodious girl” ―――不思議な言葉をあたしの心に残して、告別式は終わって。 香織さんは名残り惜しそうに帰っていった。 「メールするからね」「東京に遊びに来たら泊めてあげる」と言いながら。 夜になって… がらんとしたあたしの家。 街から離れてるだけじゃなく、隣の家とも数10メートルの距離があるんだ。 叔父さんが泊まってくれることになってる。 ダイニングテーブルで、それぞれの前に折詰弁当。 ペットボトルのお茶が2本。 お茶は余ったらしく、部屋の片隅に2ケース積まれてる。 2人向き合って。妙に静かで… 「花音さん。今後のことですが」 叔父さんが、口を開いた。     
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