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『藍、自分の食っただろ?』
「…コレも美味しそう…ダッタカラ」
(お前、血糖値大丈夫か?)
そんな心配を知ってから知らずか、涎でも垂らしそうな顔で手元のケーキと俺の顔を見比べる。
(どんだけ甘党なんだよ、お前は…)
とはいえ、俺も大概コイツには弱い。
『折角、わざわざ涼介が用意したんだ…』
そこまで言って言葉を切ると、耳と尻尾を垂らしてシュンとする藍。
(……ったく)
『一口寄越せ、後はお前にやるから…』
現金な可愛い恋人は、内心相当嬉しいくせに
――― ひ、一口だけだからな!
そう言って俺の隣に腰を下ろした。
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