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――――――― 数ヶ月後。
「女神様みてぇ…」
通された部屋の入り口で立ち尽くすオレが、やっとの思いで口に出来たのはそんな腑抜けた賛辞だった。
後で考えれば、もっと気の利いた言葉を掛けられなかったのかと恥ずかしくなる。
(女神様って……)
「ありがと、藍くん」
『……ま』
「馬子にも衣装とか言ったら怒るわよ?」
『……言わねぇよ…』
(嘘だ、言おうとしたろ…!)
明るい笑い声が部屋に響いて、幸せが満ち溢れるってこういう事なんだ…と胸の辺りが暖かくなった。
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