ボクとキミとのホームルーム

4/15
531人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ
「どこから来たの?」 羽「●○△市」 彼氏いる?」 ん?彼氏? 羽「いないょ(笑)」 「じゃぁ好きな人は?」 羽「えっいっいないよ!」 本当は嘘なんだ 6年前 僕は川で溺れかけたことがあって どんどん失われる体力と共に 苦痛からの解放。 水泡と水面が遠くなっていくなか 自分が水に溶ける感覚を覚えた あぁもおダメだ… 諦め力尽き 目を閉じると 手を引かれた。 そのまま抱き抱えられ 空気に肌が触れた うっすらと映る視界からは 大体の輪郭と キラリと光ったクロスの ネックレスが目に入った そこからの 記憶がない 目が覚めたのは病院で その後、僕はしつこいぐらいに 看護婦さんにいろいろきいた。 助けてくれた人が誰なのかとか ふざけてか知らないけど 看護婦さんは 「適切な処置のおかげで 君は後遺症もなく すぐ退院できるようになるわ」 って 「人工呼吸とか、水抜きとか 到着した時には 信じられないぐらい 状態がよかったの」 君と同い年ぐらいの子 とだけ、教えてくれた。 僕はその人が気になって 仕方なかった。
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!