プロローグ

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それからのカイへの扱いは酷く、両親は日々のストレス解消のために度々訪れては暴力を振るった。 エミリは最初こそ心配し、助けようとした。 が、当主になるための訓練が辛く、いつしか兄のせいで自分が苦しむと、思い始めるようになった。 それからは、兄を魔法の練習台と言ってはストレス解消をする為に、魔法で攻撃するようになる。 その所為で体中に傷や火傷、痣が出来た。 一応1日一度は食べ物がでるが、それは残飯で、酷い日には一日中食べ物が与えられなかった。 今まで貴族として、最高の暮らしをしてきた、しかも5歳と言う幼い子供には、あまりにも過酷過ぎ、綺麗な金色の髪は真っ白になってしまった。 そして今日もカイにとって辛い時間がやって来た。
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