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「誰かー誰かぁー!いませんかー!!」
俺と同じなのがいないのと、冷えきった冬の朝みたいな静けさが助長して大声を出す。
廊下に出てみたもののスリッパなのにやけに音が響いて孤独感がハンパない。
隣の教室を覗いても、ウチの教室となんら変わりない。皆さん絶賛停止中である。
「………ッ!……誰かぁ!!」
無駄だと分かっているのに元の世界――時間が流れている――に戻りたい一心で声を出す。
足が震える。俺、まさか一生このまま――――
「ッう……!誰かー!誰かいねぇのかよ――――」
ここ一番のヤケクソぎみの声を肺から絞り出した刹那――
「はぁぁぁあぁあ!くんかくんかくんかくんかくんか………ウホホ…やっぱりイケメンは顔だけじゃないですなぁ!!フヒ…フヒヒ……な、舐めてもいいよね―――∴%△○$¥×ーー!!!」
「!!!???」
俺は時間が止まったことなんか一瞬忘れるほどの恐怖を感じた。
変態―――そう、感じた。
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