出逢い

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「……どっからか逃げてきたのか??」 『……』 少年は無言でうなずいた。 「さっきは悪かった。立てるか??」 『……うん』 少年はうなずき立ち上がった。 癒詠は自分の上着を少年の頭か らかぶせ、そのまま家へと急いだ。 少年は抵抗もせず、癒詠と一緒に家へと向かった。 家に着くと、少年をソファへと座らせ、氷水の入った袋を持ってきて、少年に手渡した。 「これで冷やせ」 少年は袋を受けとり、顔へ当てた。 明かりに下だとさらによくわかった。 少年の顔は腫れあがり、無数の傷と泥でぼろぼろ。 服には血であろう赤黒いしみが無数につき、破れたところから見える肌は、あざのせいで青紫色になっていた。 「…上の服脱いで、あと首輪取れ」 少年は無言のまま、服を脱いだ。 少年の体には、包帯が巻かれていたが、包帯には血が滲み、ぼろぼろになっていた。 首輪をとると、きつく絞められたのか、赤く跡が残っていた。 「この服と首輪は捨てるから。お前は風呂に入ってこい。」 癒詠は少年を風呂場へと案内した。 「着替え、後で置いとくから着ろよ」 「……うん」 少年はうなずくと、風呂場へと入っていった。
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