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「とりあえず、俺達も部屋戻るか」
「う、うん…」
これ以上ここで、食事を続けるのは実に気まずい。
見るのは好きだけど、そういう目で見られるとなると恥ずかしすぎる。
現に、食器を戻しに行ってる今も少しだけ視線を感じるし。
まぁ、聖は全然気にしてないみたいだけど。
そそくさと食器を戻し、食堂を後にした。
食堂を出たところで、思わず大きく息を吐いた。
「どうしたんだよ?」
訳が分からないとでもいうように聞いてくる聖。
誰のせいだと……いや、僕を好きでいるのを認めたのも、隠さずいくという発言を許可したのも僕自身なわけだから、怒るのはおかしい。
まぁ、別に噂になったとしても今までと何かが変わるわけでもないし。
聖との仲も変わらなかったんだから、何とかなるだろう。
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