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彼女―…『時雨若葉』は
壬生浪と言われる集団、新撰組の女中である。
女中といっても約1ヶ月ほど前から急遽始めたばかりなのだが、大所帯にも関わらず炊事に洗濯、掃除も慣れた手付きでこなしている。
本人に何でそんなに慣れているのか?と聞くと
「家事全般は得意なんですよ不本意ながら。」
と返ってくる。
家事全般できるって素晴らしいじゃないか!と思う人が多いが彼女にとっては不本意。
そんな新米とは思えない彼女には秘密がある。
それは――…
「あー……本当なら今ごろ私は新発売の乙女ゲーを満喫しているはずだったのに。」
それは、彼女がこの時代の人間でなく『未来』から来たということ。
セリフはスルー。
なぜ彼女は幕末という時代に来てしまったのか…。
なぜ新撰組の女中をしているのか……。
それは話始めると長くなるので謹んで辞退させていただきたいのだが、そういうわけにもいかないので彼女本人から説明していだきましょう。
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