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(回想モード)
***20XX年某月某日
「はわわ!天音ちゃん!京都だよ京都!やふーい!!」
「若葉…お前は低脳なガキか?ガキだよな。そんなにはしゃがないでよ鬱陶しい。他人のふりされたいの?つか他人のふりさせてくれ。」
若葉ははしゃいでいた。
駅から一歩出ただけなのに
異常にテンションが高い。
気持ち悪いくらいに高い。
天音が他人のふりをしたいと本気で思うくらい高い。
「ひ、ひどい!私が今日この日をどれだけ楽しみにしていたか君は知っているだろう鈴原くん!」
「あぁ、今日キミの服装を見た瞬間にどんだけ君がアホなのかが改めてよく理解できたよ時雨くん。」
天音は若干涙目になっている若葉の頭のてっぺんから爪先まで見て
「はぁ」とわざとらしい溜め息をついた。
「な、なんだとぅ!私はがアホだということは否定しないが、今日の私の服装に何か問題でもあるのかね鈴原くん!」
天音の言葉と態度の意味はわからないが自分がアホだというのはあっさり認める若葉。
天音は更に「はぁ…」と
溜め息をつきながら言った。
「大ありですよ時雨くん。キミは今朝ちゃんと鏡を見て出てきましたか?今日の服装を5文字で解りやすく説明「 で き ま せ ん」」
天音の言葉を若葉が途中で遮った。見事な即答である。
しかも、きちんと5文字だ。完璧d
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