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大図書館第2司書分隊
「す、すすすすいませえぇぇぇんっ!!!」
「今日という今日は許さないわよフィーナッ!!!」
全速力で逃げる私の後ろには、紫の目立つ服を着込んだ魔女。
その手前には、隙間がある様で無い気がする弾幕。
こんな状況になった理由は些細な事からだ。
かなり危険な部類に入る魔導書を落とした……
たったそれだけ。
まさかのそれが魔力爆発を起こし、4つ程の本棚を吹き飛ばしたのだ。
1つあたり大体500冊前後は入る。
それを4つ、2000冊ぐらいを亡き本としてしまった。
この大図書館が貯蔵する冊数は10万を越えるらしく、50分の1にも満たないが……。
生憎私は常習犯である。
既に……記憶が乱れてなければ今回で18回目だ。
そりゃ怒る。
「いつもの……こう、許すという選択肢は選ばれないんですかぁ──!!?」
「逃がす訳無いじゃないっ! 今回はA区画、魔導書が集まる本棚よ!!」
黒いネクタイを炎弾が掠め、半分程焦がした。
一気に高度を下げ、180度反転する。
この地下大図書館主の下を潜って抜けようとしたが……
「絶 対 に逃がさないわよ!! 日符『ロイヤルフレア』」
高々とスペルカードを宣言。
容赦が一切見当たらない、糖分0。
火の粒が集まり、膨らんでいく。
それが身長を上回った所で、直接私の方へと近づい──
………
……
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