一章🆕

6/9
前へ
/33ページ
次へ
「りょ、凌壽!あれは何なの!?」 燐が覚束<オボソカ>ない足取りで下がっていく。 「あれがクロノスが言っていた、悪霊だ」 燐は、あれが…と呟いて助言を請<コ>う。 「あれを蒼龍で切ればいい。切られた悪霊は自然に昇華<ショウカ>する」 凌壽は空を飛びながら助言する。 「あれを100体切ればいいのね」 燐は蒼龍を鞘から抜いて下段に構えた。 「ああ、だが手強いからな」 凌壽は目を細めて桜の木に止まる。 「凌壽を助けるためには何だってやるよ。それに、」 「それに?」 凌壽は続きを促した。 「凌壽のことを考えると何でも出来る気がするの。不思議ね」 燐は悪霊に立ち向かっていった……
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加