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「りょ、凌壽!あれは何なの!?」
燐が覚束<オボソカ>ない足取りで下がっていく。
「あれがクロノスが言っていた、悪霊だ」
燐は、あれが…と呟いて助言を請<コ>う。
「あれを蒼龍で切ればいい。切られた悪霊は自然に昇華<ショウカ>する」
凌壽は空を飛びながら助言する。
「あれを100体切ればいいのね」
燐は蒼龍を鞘から抜いて下段に構えた。
「ああ、だが手強いからな」
凌壽は目を細めて桜の木に止まる。
「凌壽を助けるためには何だってやるよ。それに、」
「それに?」
凌壽は続きを促した。
「凌壽のことを考えると何でも出来る気がするの。不思議ね」
燐は悪霊に立ち向かっていった……
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