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「あ~疲れた!先生宿題出しすぎ!」
わたし氷雨燐は学校の帰り道を帰っていた。
家に帰って燐はソファーに横になった。すぐに睡魔が襲い掛かり抗うも睡魔に負け目蓋<マブタ>を閉じた。
チクタク、チクタクという音で目を覚ましたらそこは自宅ではなく、何もない空間だった。いや、上や下に大きな時計が浮いていた。私は夢を見ているのだと思い自分の頬をつねった。
「痛い…」
「痛いに決まってるでしょ。現実なんだから。」
頬を押さえていると後ろからいきなり声が聞こえた。バッと振り向くとギリシャ人が着るような服を着た少女が立っていた。ニコニコして。
「キミ誰?ここどこ?なんで私はここにいるの?」
「そんなに一気に言わないでよ。じゃあ一つずつ説明するね。ボクは時空の神様クロノスでここは時空の狭間<ハザマ>で君がここに来たのは頼みたいことがあったんだ。えと、大丈夫?」
あわてる様子も無く、ゆっくりはっきり言っていく。燐はクロノスが言った答えに唖然<アゼン>としていたが我に返って問いただした。
「キミ今神様って言った?」
「うん(ニコ」
「本当の?」
「うん。そうだよ」
「本当にいたんだ…」
「いたんですよ、それが」
燐は表情に出していないものの、混乱していた。
(なんで神様が私の目の前にいるの!?私何かした!?見に覚えないんだけど!!あ、でも神様はいないと思ってたからかな?って見に覚えあるじゃん!!!ヤバいどうしよう!?祟<タタ>られる!?)
燐は表情をコロコロ変えて慌てていた。
「君大丈夫?百面相してるけど」
「ヒッ!ごごごごめんなさいぃぃ!!ちゃんと神様がいるのはわかったから祟らないでぇ!」
「は…?なに言ってるの?そんなことする訳ないじゃん」
「へ?祟らないの?神様のこと信じてなかったのに?」
「今信じてるでしょ?ならそれでいいよ」
「はぁ」
燐はやっと落ち着きを取り戻し、深呼吸してクロノスを見た。
「あの、私に頼みたいことって…?」
クロノスは思い出したようにいうと後ろに話しかけた。
「ああ、そうだった。凌壽<リョウジュ>、おいで」
そういって出てきたのは大きな鷹<タカ>だった。
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