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「ところで、どうやったら凌壽…さんの呪いを解けるんですか?」
燐は不思議に思っていたことを聞いてみた。
凌壽には呼び捨てでいいと言われたが。
「ん?言ってなかったな。君たちには異世界に飛んでもらう。連絡は凌壽にするから凌壽に聞いてくれればいいよ。あ、これの名前は蒼龍<ソウリュウ>だから。はい」
と言われて刀を渡された。これでどうしろと??
「その刀で異世界の悪霊<アクリョウ>を100体切って昇華させればいい」
クロノスは刀を指差して説明した。
「は?それをすれば凌壽は戻るの?」
随分<ズイブン>と簡単なミッションだったので呆気<アッケ>にとられた。
「簡単ではないよ。悪霊は暴れる。油断すれば殺されるよ?」
燐は表情を固くした。
「という訳だから頑張ってね」
クロノスは指をパチンと鳴らし、来たときと同じように眠らせた。
「今はお休み…燐 これからが大変だ。でも君ならきっと凌壽を助けれると信じているよ…」
クロノスは眠る燐の額に口付けを落とした。
「凌壽、この子を頼むよ」
「決まってる。俺の、大切な娘(コ)だ」
凌壽の燐を見る目は愛しい者を見つけた目だった。
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