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俺が離れた途端、女らしき者は崩れ落ち、辺りからはそれを待っていたかのように死肉目当ての生物達が一斉に飛び出し、あっという間に女らしき者へと群がって行く
マカ「っ…………!」
突然変異種がとある感情に顔を歪ませる
そして、群がった生物の一つがさも嬉しそうにその死体――御馳走にカブりついたのを見た時、突然変異種は失っていたものを得、それを目から溢れさせながら叫んだ
マカ「っ……リリアーーーーーっっ!!!!」
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薄れ行く意識と、身体を食い破られる感覚の中、私はマカちゃんの声を聞いた気がしました
当然もうそれに答える事はできませんでしたが、私はぼんやりとした意識の中、マカちゃんへの別れの言葉を告げました
『マカちゃん』
『約束、守れなくてすいませんでした』
『あなたといた時間を……楽しかった時間をありがとう』
『大好きでした』
『……いや、大好きです』
『あなたは人形なんかじゃない』
『あなたは私の……』
『大切な、娘です』
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