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蓮水に連れられ、中庭にやって来た。
蓮水は俺から受け取ったホットしるこを、ぽんぽんと片手でキャッチボールしながら歩いている。
ねぇ、飲むの? それ飲むの?
ちょっとどうかと思うわ。
唐突に蓮水が口を開いた。
「で、結局、あなたって小野寺先輩の何なんですか?」
「別に、何でもないけど」
蓮水は敵意剥き出しの表情で俺を睨んだ。
「ふぅーん? そうなんですか。
じゃあ僕が小野寺先輩に告白しても、どうでもいいんですね?」
告白? こいつが小野寺に?
動揺しているのを悟られないように平静を装う。
「……別に、お前が何しようが関係ないだろ。
何でわざわざ俺に言うんだよ」
「へぇー。小野寺先輩はあなたのこと気にしてるみたいでしたから。
じゃあ心配することなかったなぁ」
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