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「おう。那智に遊びに行くって言われたから来たんだった」
思い出したように手を体の前で叩く鬼堂丸。
「私すっかり忘れてた。行くよ~。夜叉丸、鬼堂丸」
那智は拾い上げたしゃもじを振り回しながら歩き始めた。
「おう」
「おう。んじゃ親父少し遊んでくるぞ」
夜叉丸は振り向くと家の居間で寝転んで背中を向ける黒髪の父親に話しかける。
「あ?あんまり遅くなんなよ」
「おう」
夜叉丸の父親は振り向きもせず背中越しに手を振り息子を送り出した。
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