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出会って数分しか経っていないが、俺は本能的に『この金髪とは合わない』と思った。
というか寧ろ、頼る相手を間違えたと思う。
うーん。
こりゃ違う探偵を雇った方が利口かもな。
「オイ、」
「あ、悪い。何?」
「飲まねぇの?コーラ」
そう言われて視線を下ろすと、目の前のテーブルにコップに入ったコーラが置かれていた。(ご丁寧にストローも刺さっている)
「あ、いただきます」
「どうぞ」
俺がコーラの入ったストローに口を付け、金髪がゼリー飲料を吸い始めると、その場が静まり返ってしまった。
沈黙。
つーかかなり気まずい。
「…悪りぃ」
「え?」
「いつもならちゃんと応対する奴がいんだけど、そいつが急に用事が出来たとかで出掛けちまって、でも俺は今日依頼人が来るだなんて聞いてなかったから……つ、つーかいきなり客が来ても俺がちゃんと応対すればいいだけの話だよな!?うん、頑張る!!で、ご依頼内容の方は??」
「……」
えー…と?
一度に全部話されて上手く整理出来てないけど、つまり…
「なァ、」
「?」
「アンタ、実は人見知り?」
「ッ!!?」
俺が軽い感じにそう言うと、金髪は涙目になりながら顔を真っ赤にさせてしまった。
てゆーか、うぇッ!!?
何そのしおらしい反応!!←
「たたた、探偵が人見知りじゃ悪りぃーのかよ!?」
誰も悪いなんて言ってないだろうが!
つか、赤面すんな!移る!!
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